低Ca血症


カルシウム代謝と作用

カルシウムは体内に必要な 電解質の1つであり、血液などに溶け込むと電荷を帯びる ミネラルで、ほとんどが骨に蓄えられ一部は血液中に含まれます。神経の伝達に関わっており、血清カルシウム値の異常をきたすことで様々な症状を呈します。


原因

一般的には甲状腺機能低下症により生じることが多く見られますが、ビタミンD欠乏症や腎不全によっても生じます。

プラリアは、骨代謝を強力に止まることにより、骨粗鬆症に対し高い治療効果を呈しますが、投与後の1~2週ほどに低Ca血症をきたすことが知られております。


症状

カルシウムの不足により、病初期には情緒不安定になったり、いらいらしたりといった精神面での異常が見られることもあります。

低カルシウム血症が進むことで、腹痛、嘔吐や呼吸困難が見られます。

神経や筋肉の興奮がおこりテタニー発作というこの病気に典型的な症状が現れます。

テタニー発作とは、しびれ感、テタニー(手指の不随意な筋収縮)、けいれん、喉頭けいれん・気管支けいれん、成長期に長期化することで歯牙発育障害などがあります。

両手指がこわばったり、顔が引きつったり、全身がしびれたりといった"てんかんの発作"に似た状態が見られるのが特徴です。

背中や下肢に、痙攣が生じることもあります。

 

 また、低カルシウム血症との関連は必ずしも明らかではありませんが、しばしば認められるものとして、脱毛、皮膚の白斑、カンジダ症、感音性難聴などが挙げられます。


治療

原因治療することが重要ですが、まず低カルシウム血症を是正することが必要です。

カルシウム剤の点滴を行い、全身の状態を改善させます。

プラリアに伴う低カルシウム血症は、VitD製剤Ca製剤の内服で予防できます。

2週間は必ず内服してください。