抗RANKLEモノクローナル抗体製剤

プラリア

 

骨は古い骨を壊し新しい骨を作る「骨の新陳代謝」を行い、骨の強度を保っています。

何らかの原因にて、骨を溶かす働きが過剰になることがあり、骨粗鬆症の原因の一つになっています。

プラリアは、骨を溶かす「破骨細胞」を動かすRANKLEを止める薬剤であり、強力な骨吸収阻害薬です。

PTH製剤では上昇しづらい大腿骨の骨密度の増加効果があります。

関節リウマチによって生じる骨びらんを抑える効果もあり、適切に投与することでよい結果が認められています。

 

同じ骨吸収阻害薬のビスフォスフォネート製剤よりも高い効果があります。

PTH製剤やイベニティとは違い、骨を作る細胞には直接作用しません。

 

【注意点】

骨からのCa代謝を強力に抑える薬剤ですので、プラリアの投与後に低Ca血症(9.6%)が生じることがあります。

投与後2週間は、必ず処方されているVitD製剤Ca製剤を服用しましょう。

※市販のビタミン剤の常用量では、不足しております。また、他の医療機関で、VitD製剤やCa製剤をもらっている方は、お申し出ください。

急にプラリアを中止すると、骨折の危険性が生じます(オーバーシュート)

必ず医師に、ご相談ください。



骨吸収抑制剤に見られる顎骨壊死(慢性骨髄炎)や、外傷に関係なく生じる非定型骨折が稀ですが生じる傾向があります。

口腔の衛生状態が保たれていれば、問題がありません。

他の薬剤に切り替えずに投薬を中止することで、押さえられていた破骨細胞が活性化(オーバーシュート)することも分かっており、

他剤もそうですが、投与終了後には継続し注射製剤や内服薬が必要ともいえます。

適切に薬剤をコントロールし、骨折を予防する必要があります。


【適応】

骨粗鬆症

関節リウマチの進行の予防(骨びらん)



【投与法】

クリニックにて投与するお薬で、皮下注射にて投与します。

骨粗鬆症:6か月に1回

関節リウマチ:3~6か月に1回

 

乳がんの術後の方や、透析の腕など、注射ができない腕は事前にお知らせください。

自己注射や訪問看護での注射はできませんのでご注意ください。

 


【投与スケジュール】

Web予約ができます。

お薬手帳とプラリアノート(2回目以降)を必ずお持ちください。

受付時間内(8:45-12:00 14:15-17:00)に来院していただき、看護師から接種を行います。

1Fにて受付し、2Fにお待ちください。

 

次のスケジュールにて治療を行いますので、ご参考としてください。

※他院で治療を受けていた方は、お薬手帳もしくは投与日の分かるもの(紹介状など)を必ずお持ちください。


【医師の再診のご案内】

プラリア投与から5か月を過ぎたころに、次回接種のご案内が御自宅に届きます。

事前に検査と、医師の診察の予約を受けてください。

医師は込み合っておりますので、事前に予約をお取りください。

検査の結果は、結果を聞きましょう(医師からの説明には、診療の予約が必要になります)。


【骨粗鬆症 検査】

骨粗鬆症は自覚症状がない為、定期的な検査を行い評価します。

下肢の筋力やむくみなどのモニタリングを行うため、体組成計も行います。

【レントゲン検査】

【体組成計検査】

【骨密度検査】

【血液検査】