生物学的製剤の導入まで

リウマチ性多発筋痛症とは?

両肩、頸部、臀部など体幹に近い部位のこわばりや疼痛を自覚する疾患です。

50歳以上の年齢層に生じやすく、熱やこわばりなど整形外科のような症状から生じるため、

診断まで時間を要する疾患です。

適切な治療を受けることで症状が和らぎますが、適切な治療を受けないことで日常生活に制限を生じることが知られています。


症状は?

典型的には、両肩、骨盤周囲、頸部に疼痛や朝に強いこわばりを自覚します。

徐々に症状を自覚し始め、対照的なことが多いですが、非対称的な場合もあります。

関節リウマチとは違い、関節の晴れはあまり認めません。

長期化することで、食欲低下や発熱も認められます。


診断

特徴的な検査がないため、診断に難渋することが知られています。

CRPや血沈など、炎症を呈する検査に反応しますが、他の疾患でも反応しますので関節エコーも行います。

①レントゲン検査:他の疾患の可能性を否定します。

②血液検査    :炎症を示す所見が増加します(CRP、血沈、MMP-3)リウマチ因子などは陰性になります。

③関節エコー   :肩および頸部、膝に反応がみられます。


治療

初期には、ステロイド=(副腎皮質ホルモン)を15~20㎎/日ほど投与します。

症状の軽快とともに少しずつ減量しますが、初期投与量が少ないと再発することも分かっています。

糖尿病や緑内障、骨粗しょう症はステロイドにより増悪しますので、その場合は抗リウマチ薬のメトトレキサートやIL-6阻害薬(アクテムラ・ケブザラ)を使う報告もあります。


【内服薬】



【注射製剤 IL-6阻害薬】


予後

治療開始後の2~3年程度にて、ステロイド投与を終了することができます。

しかし、50%は再燃するといわれており、長期的なステロイド投与やメトトレキサートにて維持する方もいます。

ステロイドに抵抗性の方は、悪性腫瘍が合併していることもあり、注意が必要です。